【第3回国際ドローン展2017】 i-Constructionやデータ加工の技術セミナーが賑わう

【第3回国際ドローン展2017】 i-Constructionやデータ加工の技術セミナーが賑わう

幕張メッセで開催されている第3回国際ドローン展 2017の2日目、ドローンのテクノロジーに関するセッションが開催され、i-Constructionやデータ加工にAIなどの取り組みが紹介された。


空の産業革命に向けた政策の動向

経済産業省 製造産業局 産業機械課 ロボット政策室 技術係長
牛嶋 裕之氏

 基調講演には経済産業省 製造産業局 産業機械課 ロボット政策室 技術係長の牛嶋 裕之氏が登壇し、空の産業革命に向けた政策の動向について講演した。
 牛嶋氏は、政府が取り組んできたドローン関連の環境整備の経緯について触れ、ドローンの飛行レベルについて整理した後、経済産業省のドローン関連予算を示した。その内訳は、福島イノベーション・コースト構想に13.1億円、災害対応ロボット・ドローン実証施設整備事業に20億円、ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクトに33億円、次世代人工知能・ロボット中核技術開発に45億円、そしてインフラ維持管理・更新などの社会課題対応システム開発プロジェクトに10億円となっている。
 予算の配分について「環境整備と技術開発に分かれる」と牛嶋氏。今後は、ドローンを利活用するために必要な運行管理システムの開発や衝突回避技術などを三年間のプロジェクトでサポートし、NASAと協力した国際標準化を目指していく。牛嶋氏は「実証実験だけではなく、全国でどのように社会にドローンを実装していくかを考えて、今後も取り組みを推進してまいります」と結んだ。

ドローン利活用におけるワンストップサービスと新たな産業向けソリューション展開

株式会社エンルートラボ 代表取締役
伊豆 智幸氏

 続いて株式会社エンルートラボの代表取締役の伊豆智幸氏が、新たに設立した会社の取り組みを中心に事例講演を行った。
 伊豆氏は「エンルートラボは機材開発に特化した会社で、ドローン本体だけではなくデータ収集ユニットや飛行制御にコンパニオンコンピュータ、遠隔制御や監視にデータ蓄積や加工などのドローンエコシステムをワンストップで提供できる取り組みを推進」することで無人機の社会適応を考えていくと話した。
 ドローンの産業用途は、インフラ保守や建設に農業や物流など様々な広がりがあり、エンルートのドローンは多様なソリューションで活用されている。例えば、高速道路の橋梁点検システムでは、ドローンに搭載したカメラによる点検で、大幅なコスト削減が期待されている。また、土砂崩れや雪崩などの被害状況の調査にも、ドローンを活用する事例が増えているという。
 その他にも、水難者の捜索や災害地への資材運搬、ローバー型ドローンと組み合わせた火災などの被害状況の探査、さらには不審ドローンをAIを活用して追尾するアンチドローンなどのソリューション開発にも取り組んでいる。そして今年から実用化を目指している捜索用ドローンは、自動車の屋根から離陸し、自動で飛行した後に着陸する。

ドローンスクールと3次元計測の基礎と導入~測量へのドローン利活用と今後の課題~

国際航業株式会社 事業開発本部 3Dセンシング事業部 副事業部長 兼 技術部長
村木 広和氏

 国際航業株式会社 事業開発本部 3Dセンシング事業部 副事業部長 兼 技術部長の村木 広和氏は、i-Constructionに向けたドローンスクールと3次元計測の基礎と導入に関する事例講演を行った。「当社はドローンの運航と3次元データを取得するための知識と技能を教習するスクールを運営しています」と木村氏。同スクールは、2016年5月から毎月2回のペースで開講され、5日間の集中講義でドローンの基礎知識と操縦技能を習得する。
 加えて、航空測量で培ってきた同社のノウハウをもとに、ドローンに最適化された3次元データの取得技術を体系的に学べる。事例講演では、カリキュラムの概要に触れた後、写真測量の概論やレンズの歪みの有無による測量結果の違いなどが説明された。また、ドローンによる公共測量マニュアルのポイントや、ドローンに搭載するカメラの違いによる誤差の問題に、運用面での課題などが紹介された。

ドローンによる3次元データ生成と活用事例

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