senseFly 社の最新UAV飛行デモ(1)〜固定翼UAVのeBee RTK

senseFly 社の最新UAV飛行デモ(1)〜固定翼UAVのeBee RTK

ジオサーフ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:内山雅之)は、茨城県の守谷市にあるラジコン飛行場で、senseFly 社の固定翼UAVのeBee RTKと、マルチコプターのalbrisのデモンストレーションを実施した。


フルオートで広域を空撮できるsenseFlyのeBee

デモフライとの参加者に説明するジオサーフ社の藤田義人氏

専用ケースの上に置かれたeBee RTK

 senseFlyのeBee RTKは、RTK精度で飛行する固定翼のUAV。最大の特長は、長時間の飛行による広域の空撮。時速40~90kmで、最大40分のフライトが可能。重量は約0.73kg。翼の幅は96cm。左右の翼は簡単に脱着できる。駆動装置は、すべて中央の本体に集約されている。本体には、プラスチック製のプロペラがゴムバンドでとめられていて、着陸時に傾くことで損傷を防ぐ構造になっている。また翼にあるフラップを動かすための可動パーツも本体側にある。eBee RTKが飛行するために必要な部品は、このプロペラとフラップのみ。あとは、GPSや各種センサーからの情報をもとに自機の位置や傾きなどを計算して、飛行前に設定されたルートを正確に飛ぶ。本体には、標準カメラ(RGB)としてSony WX(画素数18.2MP)のデジタルカメラが収納でき、USBケーブルで接続され飛行中に2秒間隔で撮影を行う。RTKモデルでは、2周波GPS&GLONASSを搭載しRTK(もしくはVRS)の補正情報を受信してRTK精度でフライトする。ジオサーフの藤田義人氏よれば「GCP(Grand Control Point)の設置が困難な場所でも高精度なデータ取得が可能」だという。

本体にあるプロペラと翼のフラップの制御だけで飛ぶ

eBee RTKの飛行の様子

2.4GHzのWiFi通信でPCと情報を交換

PCにWiFi通信機をUSBケーブルで接続しeBeeと交信する

 eBeeのフライトはeMotionというフライトソフトウェアを使って、あらかじめ測量したい空域を設定し、撮影精度などを指定すると、高度と飛行ルートが計算される。コントローラーなどの手動操作が不要で、緊急時に離陸地点に戻る信号を送る通信装置は用意されている。eMotionソフトとeBee間は、専用の2.4GHzのWiFi通信機を利用する。この通信機をPCとUSBケーブルで接続し、eMotionを実行するとPCの画面にマップや各種の設定項目が表示される。ちなみに、eBeeには高性能なセンサーが搭載されているので、一般的なドローンのような飛行前のキャリブレーション操作は不要になる。離陸地点に機体を置いてeMotionとの通信を行うと、自動的にセンサー類のキャリブレーションを実行し、準備が整うとメッセージが表示される。
 飛行ルートの設定とキャリブレーションが完了したら、eBeeを手に持って飛ばす。翼の左右を両手で抱えるようにして持ち上げて、機体を前後に軽く2~3回ほど振ると、プロペラが回り出す。プロペラの回転は、徐々に高速になってくるので、十分な推力が出ていると判断したら、できるだけ向かい風になる方角に機体を離す。すると、eBeeは軽々と離陸する。そのまま高度70mほどまで上昇し、機体が安定するとプログラムされた飛行ルートを自動でフライトする。飛行中は、eBeeがコースを外さないか目視で確認する必要はあるが、基本的には操作が不要で空撮が終わるのを待てばいい。撮影が終了すると、eBeeは自動で事前にセットした着陸地点に胴体着陸する。

デジタルカメラを装着するスペースにUSBの差込口がある

着陸後はRTKデータと画像データのマージが必要

 eBee RTKが飛行中の空撮画像は、すべてデジタルカメラのSony WXのSDカードに保存される。画像データとは別に、空撮時の機体の位置情報は、eBee本体に保存されている。そのため、着陸後にRTK精度の位置データと画像データのマージが必要になる。実際の作業は、画像データが記録されたSDカードをPCに差し込み、eBee RTKとPCをUSBケーブルでつないで、専用のソフトを実行する。すると、画像データのタイムスタンプを基準に、同期するファイルにRTKデータが追記される。この作業が完了すれば、あとは画像ファイルをPix4Dなどの画像処理ソフトウェアに読み込ませるだけで、RTK精度の測量画像が作成される。

 ジオサーフのサイトでは、eBee RTKによって計測できる測量精度について、自社の検証結果を公開している。

http://www.geosurf.net/products/uav/ebee_rtk.html

 次回は、マルチコプターのalbrisのデモフライトをレポートする。

着陸後に画像データとRTKデータをマージする

この記事のライター

関連する投稿


産業別ソリューションを強化するsenseFlyの360シリーズ

産業別ソリューションを強化するsenseFlyの360シリーズ

ドイツのベルリンで9月26日から開催されるINTERGEO 2017に向けて、スイスのsenseFly社は業界別ソリューションのsenseFly 360シリーズを発表した。


senseFly 社の最新UAVの飛行デモンストレーション(2)

senseFly 社の最新UAVの飛行デモンストレーション(2)

ジオサーフ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:内山雅之)は、茨城県の守谷市にあるラジコン飛行場で、senseFly 社の固定翼UAVのeBee RTKと、マルチコプターのalbris(アルブリス)のデモンストレーションを実施した。


最新の投稿


御岳山と奥多摩の紅葉・幻の集落・ドローン4K空撮

御岳山と奥多摩の紅葉・幻の集落・ドローン4K空撮

こんな絶景が東京にあるなんて! 


セキドが2018年の新ビジョンを発表 ドローンの安全運用進めるSUSCの推進と虎ノ門エリアに新拠点を開設

セキドが2018年の新ビジョンを発表 ドローンの安全運用進めるSUSCの推進と虎ノ門エリアに新拠点を開設

株式会社セキド(東京都国立市)は第1回目となるパートナーカンファレンスを12月11日、都内のホテルで開催し、同社代表取締役の大下貴之氏が2018年に向けた同社の新たなビジョンを発表した。


大阪芸術大学写真学科がドローンの撮影技術を習得できる授業導入 2018年4月から

大阪芸術大学写真学科がドローンの撮影技術を習得できる授業導入 2018年4月から

大阪芸術大学がドローンの操縦技能と空撮技術が習得できる授業を導入、来春開講する。講師にはドローン撮影の第一人者で一般社団法人ドローン撮影クリエイターズ協会(DPCA)代表理事の坂口博紀氏が写真学科3年生を対象に特別授業を実施する。


香川高専がドローン水難救助システムを展示 SEMICON JAPAN

香川高専がドローン水難救助システムを展示 SEMICON JAPAN

 東京ビッグサイトで開催中(12月13~15日)の、国内外の半導体製造装置、材料が集まる展示会SEMICON JAPANの、高等専門学校の展示エリアで、「マルチコプターを活用した水難救助シシテム」を掲げ、人だかりができているブースがあった。香川高等専門学校(香川県)のブースだ。


半導体展示会SEMICON Japanに登場したドローン特別展示

半導体展示会SEMICON Japanに登場したドローン特別展示

東京ビッグサイトで2017年12月13日から15日までの3日間にわたって開催されたマイクロエレクトロニクス国際展示会のSEMICON Japan 2017に、ドローン・ジャパンが企画したドローン特別展示が開設された。