【慶大×田村市】船引高校に小高産業技術高校生が訪問 手作り操縦プログラムで交流の輪

【慶大×田村市】船引高校に小高産業技術高校生が訪問 手作り操縦プログラムで交流の輪

慶大がドローン連携協定を結んでいる福島県田村市で12月3日、地元の県立船引高校に、福島県南相馬市にある県立小高産業技術高校の生徒が訪問し、ドローンの交流が実現した。扱い方の始動を受けてきた船引高校の生徒は、90分にわたり、学んできた経験やコツを伝授した。


体育館に「バインドします」の声!

 今回の交流は、ドローンの知識や技術を身に付けながら、交流を図ることが有意義であるとの認識で両校が一致したことがきっかけ。夏以降、お互いの日程などについて情報交換を重ねながらタイミングを模索し、この日の実現になったという。
 この日は、船引高校の体育館を主会場として実施。参加したのは両校の1、2年生で、それぞれ約10人ずつ出席した。小高産業技術高校の参加生徒は、部活動、ロボット研究会のメンバーだ。
 船引高校生は、この日のためにドローンの飛ばし方や、技術向上のための練習の方法などについて独自のプログラムを準備。当日も冒頭の挨拶からリーダーシップをとった。両校生徒代表があいさつをしたあと、さっそく本題に突入。船引高校2年の吉田和正さん、石井隆斗さんが、ドローンで空撮した3本の動画の一部を披露し、その後、航空法、飛行申請などのルールや、ドローンの仕組み、動かし方についての基礎を説明した。
 ひととおりの説明を30分程度で終え、その後は、船引高校生が日頃使っている、手のひらサイズのトイドローンを飛ばす実践に入った。
 両校の生徒が2人ずつの小さな班に分かれ、ほぼマン・ツー・マンで、電源の入れ方、プロポの扱い方などを個別に伝授。それぞれの班で、ドローンの飛行になれた船引高校生が飛ばし方を示し、それを小高産業技術高校の生徒がみようみまねで挑戦した。体育館には各班から「バインドします」のかけ声が響き、周囲の状況を確認する習慣も徹底させた。
 スクリーンには「ドローンを飛ばしてみよう。離陸と着陸。まずは左手の上下だけ」「ホバリング。目線の高さで5分ぐらいできるように」などと、当面、挑戦するテーマが映し出され、生徒たちはときおりスクリーンを見ながら、飛ばし方のノウハウを伝え合った。

ドローン交流は生徒主導で行われた。説明をする石井隆斗さん(左)とスライドを操作する吉田和正さん

ドローンの魅力を伝えるために船引高校の生徒が選んだ方法は自分達が作った作品の一部を見せること

少人数に分かれて飛ばし方を伝授。小高産業技術高校の生徒は、ほとんどが初心者だったがフライトをさせて、ホバリング(空中制止)させるところまではほどなくたどりついた

ドローンの魅力を発信するバトン 今後も次の世代へ、地域へ

 船引高校の生徒は、ドローン特別講座で、慶大の講師陣、特に慶大ドローン社会共創コンソーシアムの南政樹事務局長から、「先に学んだものは次の人に伝える義務がある」と繰り返し教わった。9月の第二期終了日には、南氏は「今日でみなさんにバトンを渡す。一日でも早く学んだら〝師〟になる。みなさんは田村市では、ドローンの師だ。どんどんドローンで発信してほしい。それがバトンだ。これからの田村をまかせたぞ、という意味でもある」とも伝えた。
 この日、船引高校の生徒は、段取り、仕切り、説明、ノウハウの伝授などすべてのタイミング率先して動き、ドローンの楽しさを伝えた。今回の交流を聞きつけて船引高校にかけつけた田村市幹部は「積極的。自分たちで考えて、指示を待たずに動いている」と目を細めていた。船引高校の生徒の一人は「刺激にも励みにもなる」と交流の意義を語った。
 様子を見守っていた船引高校の亀田光弘教頭は「今回は、生徒主導で進めること決め、実際にそのようにした。こうした経験が次に生きると思うし、生かしてくれるはずだ」と力強く話した。
 小高産業技術高校の生徒を引率してきた関根毅教頭は「今回参加した生徒は、ロボット研究部の生徒達。ロボット操作については蓄積があるが、ドローンは多くの生徒が操縦経験を持っていなかった。今回の交流で同年代の取り組みを知ることもでき、ドローンに触れる機会にもなり、有意義な時間だった。またこういった機会をつくりたい」と話していた。
 船引高校の生徒は、この交流で〝伝える〟活動の第一歩を踏み出した。今後も慶大によるドローン特別講座で受け取った〝バトン〟は、次の世代や、地元や、他の地域などにドローンの魅力を発信し、交流の輪を育むことに使われる。

ドローンが手になじんだところで船引高校の校舎を背景に記念撮影。わずか90分の体験だったが、船引高校の生徒、小高産業技術高校の生徒それぞれに充実の表情が浮かんでいた

小高産業技術高校の生徒を乗せたバスを見送る船引高校生

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