ORSOの「DRONE STARプログラミング」を「プロスタキッズ」の小学生が先行体験

ORSOの「DRONE STARプログラミング」を「プロスタキッズ」の小学生が先行体験

 小学生向けプログラミング教室「プロスタキッズ」を運営する株式会社ミスターフュージョン(東京都)は2月10日、株式会社ORSO(東京)が開発し、この春リリース予定の「DRONE STARプログラミング」の体験会を開いた。参加した小学生はタブレット上でコマンドを並べるとドローンがその通りに動く様子に目を輝かせた。


目の前の18グラムの「DRONE STAR01」に「わあ、ちっちゃい!」

受講した全員が iPadを使ってプログラミングしてドローンを飛ばすことができた。

 この日、体験会に参加したのは「プロスタキッズ」に通っている小学生1~6年生の6人。MITメデフィアラボのライフロングキンダーガーデングループが開発したプログラミング原語「Scratch」を使った経験があり、今回、ORSOの開発した「DRONE STAR©プログラミング」を先行導入した。
 教室では「えいせい先生」が、教室にずらっと並べられた、手のひらにすっぽりおさまる18グラムの「DRONE STAR01」を紹介。「きょうは、これを使います」と言うと低学年の参加者から「ちいさ~い」と声が上がる。そして一人ずつ、コントローラー(プロポ)を使って、飛ばしてみる。操作方法を教わりながら、上昇、前進、後退、ホバリング、ときおりフリップ(宙返り)、着陸をためす。ちっちゃい機体が飛ぶことを確かめると、いよいよプログラミングの出番だ。
 「どう? おもしろい? ほしければ、お父さん、お母さんに頼んでみてね」と軽い宣伝もはさんで、機体になじんだところで、この日の本題であるプログラミングに入る。

iPad上でブロックを積むだけ 「おもしれえ!」の歓声

 「さあこれからは、コントローラーを使いません。それは、プログラミングを組んでおくと、その通りに飛んでくれるからです。プログラミングはこのiPadで組みます」。
 「DRONE STARプログラミング」はプロポを使わず、コードを書かなくてもドローンを動かすためのプログラミングが組めるORSOが開発した教育用スマホアプリだ。タブレットなどにインストールしておくと、メニューを選んでいけば、ドローン動かすときのプロポ操作が「上昇」「前進」などのように「機能ブロック」が表示される。
 利用者はこのブロックを、その機能を効かせたい時間(小数点第2位までの秒単位)とともに「タイムライン」に並べれば、「DRONE STAR01」は、タイムラインの並んだ「機能ブロック」の指示に従って動く。たとえば「上昇、1秒」「左、0.3秒」「ホバリング、0.25秒」「右、0.45秒」と組んでおけば、DRONE STAR01は1秒間上昇したあと、左に移動し、空中静止し、右に移動する。これに継ぎ足していけば、その動きは、プログラムを組んだ利用者表現したいことを、ドローンで表現できる。
 体験会では、生徒は「うさぎ班」と「くらげ班」に分けられ、それぞれドローンでうさぎの動き、くらげの動きをドローンで再現することになった。配られたiPadには、ほかにカエルの動きや、ペンギンの動きを操作するための機能コマンドがセットされている。この日はそれぞれの班が、うさぎの動き、くらげの動きを再現するために、機能ブロックを班の中で話し合って、つくってみることにした。
 「1秒で上昇すると、どこまで上がるのかみてみよう」と声があがる。まず、タイムラインに「上昇、1秒」だけをセットして、ドローンを飛ばしてみる。するとドローンは天井に教室の天井に近いところまで上昇した。「おもしれえ!」と声があがる。「ここまで上昇するなら、上昇は1秒でいい」と実験結果を参考にする声も出る。やってみて、練り直して、もう一度やってみる、が始まった。
 「うさぎの動きって、こうだよね」。「くらげは、ゆらゆらだから、左にいって、右にいけばいいから・・・」。班の中で話がはずみ、組んでは、試してみる。「この部屋、左に行き過ぎちゃうな」「フリップ、いれようよ」など、状況を把握しながら、戦略も重ねられる。そのたびに、ドローンは上昇し機能ブロックの指示を受けて動く。
 班ごとの作業が進んだところで、先生が、「じゃあ、これから一人一人で組んでみよう」と宣言。参加生徒一人一人にiPadが渡された。ここからは、一人一人がくむ時間だ。これまででコツをつかんだ生徒は、難なくタイムラインに帰欧ブロックを積み重ねていく。
 しばらくして「はいっ、じゃあ、最初に飛ばす人」とたずねると、勢いよく手が上がる。
 ここが大人とは違う。
 一人一人が、それぞれのプログラムでドローンを飛ばす。つきそいの親御さんも、その様子にくぎづけだ。生徒の補助をしている「くろきち先生」、「しま先生」は、「よし、やってみようか」などとはげましながら生徒を送り出す。ドローンが飛ぶ。左に揺れたり、ホバリングをしたり、フリップしたりする。「おお、うさぎっぽいね」などの声があがる。たまにカベにぶつかり、笑い声が上がる。
 1人1人のフライトに必ず拍手が起こる。

先ずはグループでウサギをイメージしてドローンの動きをプログラミングした。

こちらのグループはクラゲをイメージしてプログラミング。。

「ミッションのあるプログラミング教材」として進化した「DRONE STAR」

6年生のコーキくんは、環境の特徴をとらえて、修正をかけていた。
機体は上昇後、左に移動させたあとの、右に移動させるコマンドがききにくい。慣性の法則のためか、空調のためかはわからない。でもコーキくんは、左への移動指示を「0・6秒」出したあと、右への移動指示を、「0・9秒」と「左」よりも長めに設定した。結果として、機体はやはり左に流れたが、コーキくんは「もしも次にやるとしたら、もっと左を弱くするか、右を強くするか修正をしたい」と話した。
 つきそいで教室に来ていたコーキくんの母親によると、6年生になってからScratchを使って以来、プログラミングに「ハマって」楽しんでいる様子だという。
 教室では、全員が自作のプログラムでドローンを飛ばしたところで、この日の体験会は終了の時間となった。先生が感想をきくと、「すげえ、おもしろい」という声が上がった。
 体験会終了後、この体験会を指導した「えいせい先生」、株式会社ミスターフュージョンの濱島英聖さんは、「子供たち、ご両親の反応がよかった。子供たちがいつもよりも集中していた。プログラミングでは、パソコンの中でプログラムをして、パソコンの中の動きで完結するものが多い。しかしDRONE STAR©プログラミングは、プログラミングした結果が、実際に手で触れることのできるドローンの動きで体験できる。子供たちには抽象的なプログラミングを実感できたと思う。今度も開くとしたら、教室の空調をどうするか、とか、年齢別にしなくてよいかなどを検討したい」などと感想を話した。
 DRONE STAR©プログラミングはORSOが昨年12月に「ドローンプログラミングが学べるアプリ」として開発を公表した。「プログラムを作ること」から一歩進み、「そのプログラムの目標(ミッション)を設定すること」までを組み込んだ特徴のプログラミング教材だ。今回の場合、動物の動きを再現することが、ミッションに当たる。3月中旬をめどに教材をリリースする予定だが、さらに役立つために加えるべき改善点は何かを洗い出すため、先行導入企業を募集、決定していた。
 DRONE STARは、2017年4月に「操縦者向け教育アプリ」として発表された。付属の機体DRONE STAR01は、18グラムの本体にカメラ、気圧センサーが搭載されているすぐれもの。ゲーム要素の高いアプリで遊んでいるうちに操縦の技能が向上するエンタメ要素を取り入れた画期的な教材だ。
 https://www.dronetimes.jp/articles/1224
 今回はプログラミングの教材として進化した。機体には気圧センサーがついているものの、ビジョンポジショニングを搭載していないため、室内の空調などの影響は受けやすい。このため、環境に適応させる工夫をプログラミングに織り込みやすい利点もある。
 体験会の様子を見守っていたORSOの坂本義親CEOは、「子供たちの反応を間近に見ることができて、多くのことに気づくことができた。教材にさっそく加えたい改善点も見つけられた。それらを反映したうえでリリースしたい。その後も改善を続けていきたい」と話している。
https://www.dronestar.jp/

今回プログラミングに使ったORSOのDRONE STAR。

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