東日本大震災から7年 被災地を鳥の眼で見る③ 「解体か保存か」遺構めぐり町を2分

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東日本大震災から7年、津波で甚大な被害を蒙った沿岸地域は堤防工事やかさ上げでその風景は大きく変貌し、一方、東京電力福島第一原発事故の影響を受けた地域は未だ復旧、復興の兆しが見えない。従来のアングルからは分からなかった被災地の姿を、ドローンの“鳥の眼”を通して再検証した。産経新聞写真報道局が報告する。


「解体」も、揺れる住民の思い

 東日本大震災の津波で当時の町長と職員の計40人が犠牲になった岩手県大槌町の旧役場庁舎。「解体か保存lか」で小さな町を二分する議論がつづいていた。3月に開かれた町議会は、解体経費4700万円を計上した30年度補正予算案を可決した。採決では6対6の可否同数となったが、議長の裁決で可決を判断した。旧庁舎の解体を訴えて当選した平野公三町長は会見で、30年度中の解体を表明した。
 一方、当面の保存を訴える住民団体は、「まだ議論が必要」と、解体阻止に向け住民監査請求や差し止め訴訟などの法的手段を模索する考えを示している。
 震災で職員ら43人が犠牲となった宮城県南三陸町の旧防災対策庁舎のケースでは、いったん解体方針が打ち出されたが、県有化することで、解体を回避した。
 こうした震災遺構も含めた伝承に関する市町村支援について、達増拓也岩手県知事は「県と市町村の役割分担を前提に、連携してやった方が効果的なら連携し、県の政策として支援すべきと判断したら支援する」との姿勢を示した。
 工事用のフェンスに囲まれた大槌旧庁舎周辺は、新築住宅や災害公営住宅の整備が進んでいる。町民1285人の犠牲者をだした町の切実な思いはいまだに揺れている。
(写真と文 産経新聞写真報道局・桐山弘太)

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