【ドローンView】神秘のブルーに浮かぶ新緑 群馬県中之条町「奥四万湖」

【ドローンView】神秘のブルーに浮かぶ新緑 群馬県中之条町「奥四万湖」

ドローンから見た奥四万湖は、絵の具をそのまま流し込んだような濃い青色が水面を染めていた。湖の北端にある「浮島」と呼ばれる小さな半島は、水面下に沈み、サンゴ礁のようなエメラルドグリーンのグラデーションを加えていた。


ドローンから見下ろした奥四万湖。真っ青な湖面に「浮島」がエメラルドグリーンの彩りを添えていた=群馬県中之条町

 絵の具をそのまま流し込んだような濃い青色が水面を染めていた。湖の北端にある「浮島」と呼ばれる小さな半島は、水面下に沈み、サンゴ礁のようなエメラルドグリーンのグラデーションを加える。カヌーが宙に浮くように浮島の上を悠々と進むと波の筋が広がった。
 群馬県中之条町にある「奥四万(しま)湖」は、平成11年に四万川ダムとともにできた人造湖だ。町は幾度となく洪水に見舞われてきた。昭和56年の台風15号では、床下、床上を合わせて500戸を超える家屋が浸水の被害に遭った。四万川ダムは洪水調節や周辺地域への安定的な水道用水の供給などを目的に造られた。
 “四万ブルー”とも称される青い湖面が、インターネットやSNSで話題になったのはここ5年ほど。「ネット上にある写真の色は加工されてはいなかったと、驚くお客さんが多い」と四万温泉協会の宮崎博行さん(32)は話す。
 雪解け水が湖を青く満たし、浮島の新緑が湖面から顔を出す風景を同時に見られるのは、年に2週間ほど。写真愛好家らは期間限定の“競演”を捉えようと、朝から湖畔にカメラの放列をつくる。5月中旬には、梅雨入りを前にダムの放水が始まった。水位が下がると、浮島が姿を現す。
 「雨が降った直後を除けば、太陽の位置や季節の変化で微妙に変わる青色を年中楽しめます」と、地元で旅館を営む折田勝美さん(80)は通年の魅力を強調する。
 なぜ青く見えるのか。「諸説あるが、はっきりしていない」(宮崎さん)。神秘のブルーが織りなす絶景だ。

(写真と文 産経新聞写真報道局 古厩正樹)

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