ドローンが飛び交う社会を目指した研究の最前線

ドローンが飛び交う社会を目指した研究の最前線

幕張メッセで開催されたInterop 2018と同時開催されたLocation Business Japan 2018のドローン特設エリアに、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、ドローンが飛び交う社会を目指した最新の試験モデルを展示した。


レーダーとカメラを併用して遠距離の障害物を正確に検知する無人ヘリコプター

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のロボット・AI部では、ドローンが飛び交う社会を目指して、福島のロボットテストフィールドを中心に、無人機と有人機の衝突回避や飛行管制システムなどの研究に取り組んでいる。Location Business Japan 2018のドローン関連の特設エリアに出展したNEDOは、ヤマハ製の無人ヘリコプターに最新のセンサー類を搭載した実験機を展示した。NEDOのロボット・AI部の主査でプロジェクトマネージャーの宮本和彦氏によれば、実験機には高性能なレーダーや4方向を写すカメラに、準天頂衛星システム「みちびき」を捉えるGPSや、各種のセンサー類が搭載されている。実験機の目的は、飛行中に回避が必要な飛行物体をリアルタイムで検知する技術の研究開発。ドローンと比べて回避性能が低い無人ヘリコプターでは、より遠距離にある障害物や飛行物体を早期に検知する必要がある。そのため、数KMまで検知できるレーダーとカメラを組み合わせて、ドクターヘリのように150m以下の空域に緊急で離着陸する飛行物体を的確に認識して回避する技術の開発に取り組んでいる。実験機は、早ければ年内の試験飛行を計画しているが、時期は未定。今年の11月には、準天頂衛星システム「みちびき」の利用が可能になることから、それ以降の対応になる。
 今後は、実験機で得られたデータや検証結果を元に、ドローンにも搭載できる小型で軽量なセンサー類の研究開発にも取り組む計画だという。

レーダーやカメラによる障害物検知と準天頂衛星システム「みちびき」に対応したGPSを搭載した実験機

この記事のライター

関連する投稿


ロケーションビジネスで活躍するドローンの最前線

ロケーションビジネスで活躍するドローンの最前線

幕張メッセで開催されたロケーションテクノロジーの展示会Locaiton Business Japan 2018で、ドローン特別企画が設けられ、数々のドローンとソリューションが紹介された。


NEDO、インフラ点検や災害対応に活用する「ロボット性能評価手順書」を公表

NEDO、インフラ点検や災害対応に活用する「ロボット性能評価手順書」を公表

NEDOと経済産業省は、インフラ点検や災害対応向けの各種ロボットの性能を実際の現場への導入前に把握するための性能評価手法を「ロボット性能評価手順書」として公表した。


NEDO、新たな安全評価基準の開発に着手 東大、イームズロボティクスなどの提案を採択

NEDO、新たな安全評価基準の開発に着手 東大、イームズロボティクスなどの提案を採択

 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は5月30日、ドローンなど無人航空機の新たな安全評価基準の研究開発に着手すると発表した。東京大学、イームズロボティクスなど6者による共同提案を採択する方針となった。今後、各メーカーが独自に取り組んでいる安全対策の性能をどう評価するか、などを検討する。


世界初、4G LTEで複数ドローンの自律飛行による広域警備に成功

世界初、4G LTEで複数ドローンの自律飛行による広域警備に成功

3月15日。NEDO、KDDI、テラドローン、セコムは、世界初となる、第4世代の高速通信規格 (4G LTE)を活用して、複数のドローンを自律飛行させる警備の実証実験をメディアに公開した。


NEDOが橋梁点検に用いる無人航空機の性能評価基準策定に向けた飛行試験を実施

NEDOが橋梁点検に用いる無人航空機の性能評価基準策定に向けた飛行試験を実施

NEDOは、富士通、日本電気、イクシスリサーチ、エンルート、プロドローンとともに、橋梁点検のための無人航空機の性能評価基準策定に向けた飛行試験を千葉県東金市で実施した。


最新の投稿


センシンロボティクス、東京都主催「X-HUB TOKYO」の中国 香港・深セン進出支援コースに採択

センシンロボティクス、東京都主催「X-HUB TOKYO」の中国 香港・深セン進出支援コースに採択

ドローン分野として技術発展・情報発信を担う


インテルが新型RealSense Depth Camera D435iを発表

インテルが新型RealSense Depth Camera D435iを発表

2018年11月13日。半導体大手のインテル(米国)は、深度センサーとトラッキング機能を備えた新型RealSense Depth Camera D435iを発表した。


センシンロボティクス新社長に間下氏 11月9日付 出村氏は退任

センシンロボティクス新社長に間下氏 11月9日付 出村氏は退任

 ドローンを活用した太陽光発電設備向け点検自動化パッケージ「SOLAR CHECK」、ドローンの完全自動運用システム「DORONE BOX」など企業、自治体向けロボティクスソリューションを提供するセンシンロボティクスは、代表取締役社長の出村太晋氏が11月9日付で退任し、間下直晃取締役が代表取締役に就任したと発表した。


【慶大ドローン】レースチームRAIDENの中学生選手らが慶大院で講義 KPMG寄附講座「eSports論」で

【慶大ドローン】レースチームRAIDENの中学生選手らが慶大院で講義 KPMG寄附講座「eSports論」で

 ドローン研究、教育、社会実装に力を入れている慶應義塾大学が、大学院の講義に、ドローンチーム「DMM RAIDEN RACING」を招いた講義を行う。KPMGコンサルテフィングの寄付講座「eSports」の一環で、チームに所属する中学生プロレーサー、鈴木匠選手も大学院生を前に話をする予定だ。


Drone Fund 2号が37億円調達 下町ロケットのモデル、小橋工業が最大規模の出資

Drone Fund 2号が37億円調達 下町ロケットのモデル、小橋工業が最大規模の出資

 千葉功太郎氏が率いるドローンスタートアップ特化型のファンド、Drone Fund2号(正式名称:千葉道場ドローン部2号投資事業有限責任組合)は、ファンド規模がこれまでに37億円に達したと発表した。新たに加わった農業機械メーカー、小橋工業(岡山県)が最大の投資家になったことを公表。今後も最大50億円規模を目指す。