富山ドローンスクールが「サミット」を開催 会場満席の約100人が聴講

富山ドローンスクールが「サミット」を開催 会場満席の約100人が聴講

 富山ドロ-ンスクールを運営する北日本自動車学校(富山市)は8月4日、ドローン産業の最前線で活躍する講師を招く「富山ドローンサミット」を。富山大学で開催した。一般社団法人日本UAS産業推進協議会(JUIDA)の千田安弘副理事長、慶應大学SFC研究所ドローン社会共創コンソーシアムの南政樹副代表が登壇し最新事業を解説した。


JUIDA千田氏、慶大南氏が最新事情を講演 

 富山ドローンサミットは、富山県、富山市、富山大学、一般社団法人全国自動車学校ドローンコンソーシアム(ジドコン)、JUIDAの後援で開催。主催した北日本自動車学校の中条充康理事長は「富山ドローンスクールを開設した目的は、大きな役割を果たすドローンの安全運航、高い操縦技術を伝えること。今回のサミット開催が、富山県のドローンユーザーの交流の場を提供するきっかけにしたい」とあいさつした。

 JUIDAの千田副理事長は「大きく変わるドローン産業の動きと新事業機会」の演題で講演。2017年以降、次世代ドローンの時代に舵が切られたと分析し、「状況が大きく変化するときには、事業にも大きなチャンスがある」と述べた。

 この中で、現在の小型、目視内中心の運用が、大型、目視外にシフトすると指摘。これにともない、航空機とドローンの融合の進捗が進むと展望した。技術的には、現在、バッテリー頼りの動力にブレイクスルーが必要だと指摘した。

 千田氏は、ドローン操縦に関わる国家資格化の可能性について、会場からの質問の答える形で言及。「これからの検討」と断ったうえで「目視外でのフライトについて国家資格になるかもしれないし、そういう議論がすでに存在する」と話した。

 また慶大ドローン社会共創コンソーシアムの南副代表は、「ドローン前提社会」を演題に講演。冒頭に「今年のキーワードは“空を目指そう”。農業とか点検とか産業用の利用はさまざまな検討がなされているが、いかにパーソナルに利用するかを考えたい」と提案。「人、車などで飽和ぎみの地上の課題を、空を使うことで解決できないか」と呼び掛けた。

 南氏はドローンのできることについて、「私見」と断りながら①空から観察できる。カメラ通じて人が自由な視点を持てる②空間の正確な位置に移動できる③インターネット上に偏在するサービスや能力を使いながら実空間に働きかけられる④群れで行動できるーの4点を列挙。それぞれに関連する事例を、動画を交えて紹介した。

 たとえば「①では、花火を空中で見た場合の動画を紹介。地上からみていると、花火の開くとことからみると、どんなだろう、と思うことがありますね。それをやった方がいて、その動画をみると、新しい視点が得られます」と説明した。

 南氏はエアモビリティーにも言及。トヨタが出資したCARTIVATORのエアモビリティーが2020年にフライトを実施させる計画や、Aerial Lab Industiesのタイヤのないエアーバイク「ホバーバクイク」が2022年にナンバープレートを取得して公道を走る構想を紹介した。

 会場となった富山大学の黒田講堂の会議室には、約100人がつめかけるほぼ満員の盛況。富山ドローンスクールが開催するスクールもすでに予定人数が満席になっているクラスもあるという。今後無料説明会などを通じて講習内容や料金などを説明するなどして、富山エリアでのドローン人材の育成に力を入れる。

ドローン前提社会について講演する慶大ドローン社会共創コンソーシアムの南政樹氏

次世代ドローンについて熱弁をふるったJUIDAの千田副理事長

会場となった富山大学黒田講堂の会議室には100人が来場者熱気にあふれた

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