シンガポール国立大学(NUS)が100%の太陽光で飛行するドローンを開発

シンガポール国立大学(NUS)が100%の太陽光で飛行するドローンを開発

シンガポール。シンガポール国立大学(NUS)は、太陽光だけでモーターを回転させて飛行するドローンを開発したと8月21日に発表し、動画も公開した


NUS工学部のイノベーション&デザインプログラム(iDP)の学生が制作

シンガポール国立大学(NUS)の開発チームと太陽光ドローン

 太陽光ドローンは、NUS工学部のイノベーション&デザインプログラム(iDP)の学生プロジェクトとして開発された。軽量の炭素繊維材料を使用して構築されたクアッドコプターの重さは2.6kg。約4平方メートルの表面積に、148個のシリコン太陽電池を装備して、100%の太陽光だけで4つのロータを回転させる。
 NUSの電気・コンピュータ工学科のアーロン・ダナー(Aaron Danner)准教授は「私たちのドローンは非常に軽量で、何時間も日光がある限り飛ぶことができます。従来のドローンとは異なり、私たちの太陽光ドローンはオンボードのバッテリーに依存していないため、飛行時間に制限されません」と話す。
 ソーラー駆動のドローンは、リモートコントロールで制御することも、機体に組み込まれたGPSシステムを使用してプログラムによる自律飛行も可能。太陽光ドローンは、自らの飛行目的に太陽光を使うだけではなく、災害地域に緊急太陽光発電を提供するための「空飛ぶ太陽電池パネル」としての役割も期待されている。また、太陽光がないときや、曇っているときや暗いときに操作できるように、飛行中に充電を行うときは、機体に電力を供給する電池を組み込むことも可能だという。さらに、カメラなどのハードウェアの搭載も計画している。
 2012年から8つのNUS学生チームは、継続的な設計改善を行い、NUSのシンガポール太陽エネルギー研究所で、完全な太陽光発電ドローンの開発を続けてきた。2012年に学生が開発した最初の太陽電池付きドローンは、太陽電池から得られた飛行用電力は45%で、オンボードバッテリから残りの電力を供給していた。今回、NUSエンジニアリングのGoh Chong Swee氏、Kuan Jun Ren氏、Yeo Jun Han氏からなる最新のチームは、初期のプロトタイプをさらに改良し、最新のプロトタイプを使って太陽光発電を完全に達成した。
 開発に参加した学生のYeo氏は「ドローンを作る際には、多くの工学的課題に遭遇しました。これには、推進システムに動力を供給するのに十分な数の太陽電池を効率的かつ最適に見つけ出すことが含まれ、機体は軽量であると同時に航空機を持ち上げるのに十分な推進力を生み出さなければなりませんでした。私たちが直面したその他の問題には、フライトコントロールのチューニングとキャリブレーションが含まれ、飛行安定性を向上させるだけでなく、軽量ながら十分に堅牢なフレームを設計しました。これは私たちにとって優れた学習機会でした」と話す。また、プロジェクトの共同監督を務めたBrian Shohei Teo氏は「何かを制御下で長時間制御できるようにすることは、非常に複雑な工学的問題です。私たちの生徒は、自然光が当たる最も純粋な形で太陽光ドローンを開発しました。これは素晴らしい成果です」と語る。
 今後も、学生チームは効率をさらに向上させるために機体を調整し続け、この技術を商業化を目指す。

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