カメラ性能を大幅に強化したsenseFlyの新型固定翼ドローンeBee X

カメラ性能を大幅に強化したsenseFlyの新型固定翼ドローンeBee X

2018年9月11日。米国ラスベガスで開催されたInterDroneショーで、senseFly(スイス)は新型固定翼ドローンのeBee Xを発表した。搭載するカメラの性能を大幅に強化し、赤外線とのデュアルカメラやマルチスペクトルカメラにも対応する。


最大90分の飛行時間に専用設計のカメラを搭載する新型eBee X

 新型eBee Xは、3つの新しいカメラをオプションとして用意した。まずsenseFly Aeria Xは、写真測量用のコンパクトな専用設計のカメラ。APS-Cサイズのセンサーに、f2.8~16の絞りに対応する18.5mm(28mm相当:35mm換算)のレンズで、6,000×4,000ピクセルの解像度がある。露出は、1/10刻みで±3.0の補正が可能で、1/30~1/4000sのグローバルシャッターを備える。ホワイトバランスは、自動と晴天に曇りと日陰を設定でき、ISOは100~6400に対応する。FOVは75°で、-10℃~40℃の温度で動作する。撮影フォーマットは、JPEGとDNG+JPEGになる。最大の特徴は、DIFG(DIrect In-Flight Georeferencig)機能。撮影と同時にカメラのGPSの位置と向きを自動的に記録する。これまで、eBeeに限らず多くの測量空撮ドローンでは、機体とデジタルカメラは別々の記録方式になっていた。そのため、空撮後にPCを使ってSDカードに保存された画像ファイルに、ドローンに記録されているGPS情報をタイムスタンプ(時間情報)を頼りに、マージする作業が必須となっていた。もし、この作業を忘れてしまうと、画像処理ソフトなどで正確な測量データを計算することが困難になる。必要な作業とはいえ、現場の作業効率を低下させる要因となっていた。それに対して、eBee X用に設計されたsenseFly Aeria Xは、空撮後の作業を大幅に軽減する。

写真測量用のコンパクトな専用設計のカメラsenseFly Aeria X

 次にsenseFly SODA 3Dは、Pix4Dmapperによる3D画像作成に適した広視野角カメラ。専用ジンバルにより、senseFly SODA 3Dは飛行中にカメラの向きを変えて1つのポジションに対して2つの斜角と1つの天庭(真下)を撮影する。空撮した画像は、Pix4Dmapperで処理することで、高品位な3D画像を作成できる。カメラのセンサーは1インチで、レンズはf2.8~11の絞りと10.6mm(29mm相当:35mm換算)で、5,472×3,648ピクセルの解像度がある。露出は1/3刻みで±2.0の補正ができ、1/30~1/2000sのグローバルシャッターを備える。ホワイトバランスは、自動と晴天に曇りと日陰を選択でき、ISOは125~6400になる。FOVは、光学64°と駆動部による90°を合わせて、154°になる。もちろん、senseFly Aeria Xと同じく DIFGに対応しているので、各キャプチャ場所でのGPSの位置などは自動で記録される。

3D画像作成に適した広視野角カメラsenseFly SODA 3D

 そしてsenseFly Duet Tは、サーマルマップとデジタルサーフェースを同時に記録できるデュアルカメラ。640×512ピクセルの高解像度赤外線カメラと、senseFly SODA RGBカメラが取り付けられている。RGBカメラは、f2.8~11の絞りと、10.6mm(29mm相当:35mm換算)のレンズで、5,472×3,648ピクセルの画像を記録できる。サーマルレンズは、f1.25に13mm(40m相当:35mm換算)で、30Hzのローリング式サーマルシャッターを備える。RGBカメラとサーマルカメラを同時に取り付けられるマルチコプターは何機種かあるが、最大90分の飛行が可能な固定翼での装備は、新たな産業用途の可能性を広げる。

サーマルマップとデジタルサーフェースを同時に記録できるデュアルカメラsenseFly Duet T

 3つの専用カメラオプションに加えて、ParrotグループのSequoiaマルチスペクトルカメラも搭載できる。4バンドのマルチスペクトルカメラは、4,608×3,456ピクセルのRGB解像度と、シングルバンドでは1,280×960ピクセルの分解能を備える。マルチスペクトルバンドは、緑色(550nm±40nm)赤色(660nm±40nm)赤色エッジ(735nm±10nm)近赤外(790nm±40nm)になる。また、RTK/PPKをサポートする。

Sequoiaマルチスペクトルカメラも搭載できる

 カメラオプションの充実に加え、新型eBee Xでは着陸性能を強化している。従来よりも鋭角で突入し、機体にダメージを与えないように最短距離で着陸できる。最大90分の飛行時間は、122mの高度で最大500ヘクタールの広範囲にわたる計測をカバーできる。マルチコプターでは限界を感じていたエリアや距離の計測や点検も、新型eBee Xとカメラオプションの組み合わせで、実現できるかも知れない。

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