『CEATEC JAPAN 2016』、ドローン最前線

『CEATEC JAPAN 2016』、ドローン最前線

幕張メッセ(千葉市美浜区)で『CEATEC JAPAN 2016』が開催された。ドローン関係の展示は昨年より増え、大手ドローンベンダーの出展や産業用ドローンの新たな取り組みなど、ドローンを取り巻く先進的なショーケースが紹介された。(田中亘)


最新ドローンの飛行デモを実演するDJI JAPAN

DJIのブースにはケージが設置され、先日発表されたMavic Proがデモフライトしていた。

CEATEC JAPAN 2016の展示コーナー(小間番号:3H67)で、黒いネットが張られたブースを設営しているドローンベンダーのDJI JAPAN。同社のブースでは、最新のMAVIC PROを筆頭に、プロ向けの空撮ドローンや産業用ドローンなど、各種製品ラインナップが展示されている。ドローン市場で世界シェアNo.1を誇る同社の製品が一堂に介した展示は壮観だ。またネットが張られた空間では、MAVIC PROなどの最新モデルの飛行デモが行われる。さらに手ぶれ補正に優れたOSMO MOBILEの製品体験会も実施する。

ドローンを活用した空中複合型ロボットを展示する日立製作所

日立製作所の展示コーナーでは、災害調査用に地上と空中の複合型ロボットシステムが紹介されていた。その内容は、ドローン製造メーカーのエンルート社のドローンと無人調査プラットフォーム車両を組み合わせたロボットシステム。車輪やキャタピラのついた無人車両を災害現場に遠隔操作で移動し、そこから搭載されたドローンを飛行させて、空から災害状況を撮影する。ドローンは、無人車両とケーブルで結ばれているので、車両の発電機から継続的に電源を供給する。半自律よる遠隔操作で、30メートル以上の高度から災害状況を空撮できる。日立製作所では、撮影された画像などを元に、災害調査情報の可視化や災害情報データベースの構築を行う。すでに、実証実験などを繰り返し、平成29年度の実用化を目指している。

日立製作所の災害調査用地上/空中複合型ロボットシステム

機械学習で飛行するドローン

日本発の革新的なスタートアップ企業として注目されている株式会社Preferred Networks(プリファード・ネットワークス、本社:東京都千代田区、創業者 代表取締役社長:西川 徹、以下PFN)は、展示ブース内に自作のドローンが自律飛行するコーナーを設けていた。PFN社は、深層学習を中心とした機械学習技術を用いたソリューションにフォーカスしているベンチャー企業。ドローンの飛行は、あくまでも機械学習による自律判断の性能を示すもの。各種のセンサーから得られた情報を元に、ドローンのコントローラーに直結されたPCが、クラウドにある同社の機械学習システムを用いて、飛行ミッションを遂行する。ドローンの動きを機械学習に蓄積していくことで、目的とするスポットライトに的確に移動する自律飛行の様子が見られる。

機械学習による自律判断で飛行するドローン

純国産の機体とフライトコントローラーを開発する老舗の航空機器メーカー

電子制御機器の製造や販売を手掛ける日本遠隔制御株式会社(事業本部:大阪府、代表取締役社長:江崎 晶子)は、多目的無人ヘリコプターのEARTH ONEを展示していた。二重反転式ローターシステムをガソリンエンジンで駆動させる同機は、長時間のフライトを可能にする。また、フライトコントローラーは東京航空計器株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:大橋重人)が開発する純国産製。戦前には、国内最大の航空機用航法計器メーカーだった同社は、現在も民間航空機や軍用機に搭載されている各種の航空宇宙機器を製造している。その高度な技術力を用いて、純国産のフライトコントローラーを開発している。両社が共同で開発しているEARTH ONEは、GPSや各種センサーを内蔵し、国産フライトコントローラーによる安定した自律飛行を可能にするという。

日本遠隔制御株式会社のブースに展示されていた二重反転式ローターを備えた無人ヘリコプター「EARTH ONE」。物流、救難、警戒、撮影、農薬散布など様々な状況に対応できる。発売は未定。

警備ドローンを展示するSECOM

SECOMの警備ドローン。

セコム株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:伊藤 博)の「セコムドローン」は、民間防犯用としては世界初となる自律型の飛行監視ロボット。同社では、機体の設計から制御系システムの開発まで、すべて自社の研究所で内製している。「セコムドローン」には、同社が長年培ってきた画像技術やセンシング技術、そして防犯と飛行ロボット技術を組み合わせて、セコム独自のコンセプトとノウハウで開発している。

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