AirMapがクラウドプラットフォームに  Microsoft Azureを採用

AirMapがクラウドプラットフォームに Microsoft Azureを採用

2018年10月30日。ドローンの空域管理プラットフォームを提供するAirMap(カリフォルニア州サンタモニカ)は、ドローン向けトラフィック管理プラットフォームに、Microsoft(ワシントン州シアトル)のクラウドサービスAzureを採用したと発表した。


AirMapとマイクロソフトのパートナーシップ

AirMapはドローンのための世界有数の空域管理プラットフォーム

 AirMapは、マイクロソフトとパートナーシップを組み、商用ドローンを責任ある方法で使用できるようにするために、サービスを各国に拡張する。Microsoft Azureを採用したAirMapプラットフォームにより、世界中のドローン運転管理のために、よりインテリジェントで倫理的なソリューションが利用できるようになる。
 AirMapのMicrosoft Azureへの移行は、急速に増加する企業内での急激な使用をサポートするというMicrosoftの取り組みの一環。両社は協力して、顧客が既存のビジネスプロセスの効率とパフォーマンスを向上させるドローン使用を支援する。
 ドローンの導入は、製造環境での在庫追跡から、エネルギー会社による電力線や風力タービンの検査、災害復旧活動における人命の救済まで、業界全体に影響を与えている。ドローンによって生成されたデータは、企業や政府が顧客やコミュニティに提供する価値を高めるための知的な情報として利用できる。しかし、規制への適合性やプライバシー対応やデータ保護などへの懸念は、ドローン技術を大規模に採用したい多くの組織にとって、依然として障害となっている。
 これらの懸案事項に対処するために、民間航空局、航空ナビゲーションサービスプロバイダー、地方自治体と協力して、AirMapは低高度空域への安全で倫理的なアクセスをサポートし実施する空域管理システムを実装している。
 AirMapの共同設立者であり会長のベン・マーカス(Ben Marcus)氏は「AirMapは、ドローン技術を採用している国や企業にとって不可欠な要素です。Microsoft Azureは、世界中の安全で責任あるドローンパイロットを管理するために、AirMapプラットフォームに不可欠なクラウドコンピューティングインフラストラクチャを提供します」と話す。
 Azure IoT部門ディレクターのサム・ジョージ(Sam George)氏は「ドローンは、エキサイティングな新しいコンピューティングプラットフォームであり、インテリジェントなエッジデバイスであり、多くの作業にスピードや効率性に安全性をもたらします。これらの仕事に安全かつ責任ある使用を可能にするエコシステムを構築することは非常に重要だと考えています。AirMapはドローンのトラフィック管理のリーダーとしての重要なパートナーです」と述べる。
 航空航行サービスプロバイダーである Skyguide(スイス)は、繁栄しているドローン経済を支えるために、Microsoft Azureが提供するAirMap技術を使用して全国的な空域管理システムを導入した最初の企業。今年の初めに、AirMapサービスの統合により、全国郵便サービスのスイスポストとドローンメーカーのMatternetが、Tiefenau病院とベルンの University Hospital Inselとの間で、実験室のサンプルを輸送するための目視外飛行(BVLOS)を開始した。その他の例としては、測量士、農家、鉱業および採石業のオペレーター、にドローンマッピングソリューションを提供するsenseFly(Parrot社)ベースのWingtra(ローザンヌ)は、精密マッピングのための自律型ドローンを運営している。スイスには、ドローン企業と世界初の自律型ドローン配送ネットワークのホストとなるコミュニティがある。
 SkyGuideのCIO (最高情報責任者)であるクラウス・マイヤー(Klaus Meier)氏は「AirMapは、安全性とパフォーマンスの最高水準の空域管理システムを導入するパートナーに選ばれました。AirMapのMicrosoft Azureへの移行により、セキュリティ、機能、革新がスイスの事業者、開発者、および企業にもたらされます」と話す。
 この共同作業を通じて、空域管理機関、商業ドローンソリューションプロバイダー、および企業は、最も信頼できるスケーラブルなクラウドプラットフォーム上に構築されたAirMapのドローン向けトラフィック管理プラットフォームを活用し、安全で持続可能なドローン経済を加速する。Microsoft Azureは、AirMapのトラフィック管理プラットフォームのクラウドサービスとして、より安全で信頼性の高いドローン管理を公共部門や民間部門にもたらす。両社は、将来に向けてドローンの可能性を最大限に引き出す努力を約束している。

MicrosoftはAirMapの投資家でもある

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