茨城・高萩の旧小中学校がドローン拠点に 12月にはドローンスクール開講予定

茨城・高萩の旧小中学校がドローン拠点に 12月にはドローンスクール開講予定

 1年半前まで児童・生徒の学び舎だった茨城県高萩市の旧・高萩市立君田小・中学校がドローンの拠点「高萩ユーフィールド ドローン・エンジニア・ラボラトリー」として再始動することになり、10月末に開所式が行われた。12月にはドローン操縦士の養成スクールが始まる予定で、新たな“生徒”を迎えることになる。


実技会場は約2万平方メートルの運動場や体育館 ゲレンデ、バーベキュー場も有効活用 旧校舎は耐震補強済み

 スクールは総合設備会社、イガラシ綜業(茨城県日立市)が2月に100%出資で設立した子会社、株式会社茨城航空技術研究所が運営する。耐震工事が済んでいる校舎だった建物を座学用に、体育館や2万平方メートルある広々とした運動場はフライトなどの実技に活用する。敷地には学校の校庭だった当時からバーベキュー場や、スキーやそりが出来るゲレンデ、スケート場など、市内の小学校の遠足先に選ばれるほどの設備がそろっており、今後、運営で有意義な活用を検討する。

 ドローンスクールのオープンに先立ち、運動場の遊具はトラブルを避けるために撤去したが、運動場で児童。生徒の成長を見守ってきた欅の木は、世界的な彫刻家でチェンソーアーティストである、蘭二朗さんが彫刻作品として敷地に残すことになった。開所式の会式前には、会場の玄関前で蘭氏が、チェンソーで木材を彫る作業の様子が披露され、「木工の町」の地域の人々も感心した様子で見入っていた。

 開所式には、「地域の人で動ける人ならみんな来るのではないか」と事前に言われていたように、平日の昼過ぎであったにもかかわらず、学校を中心とした上君田地区、下君田地区、横川地区などから続々と市域住人が来場し、ユーフィールド関係者、高萩市、警察、消防、地元金融機関などあわせて約120人が出席。

 あいさつに立った茨城航空技術研究所の五十嵐則夫代表は、「ドローンスクール開講にあたり3つの柱を立てた。1つめは国交省に認定されること。2つめが地域振興に資すること。3つめがドローンの技術と知見を建設業に応用すること。この3つを大事にしながら高萩を盛り上げたい」と、地域活性化を担う豊富を述べた。

開所式には「動ける人はみんな来たのではないか」というほど、地域の方々も集まった

広々とした旧君田小中学校。運動場だけで約20,000平方メートルある。手前のスロープはゲレンデになっていて、雪が積もればスキーで滑れる。このほかにバーベキュー場もあり、地域の小中学校の遠足先になっていた

児童、生徒の成長を見守ってきた欅を、アートとして残すために腕をふるう彫刻家でチェンソーアーティストの蘭二朗さん

総合アドバイザー、西川りゅうじん氏が愛称「高萩ユーフィールド」に込めた思いとは

 また高萩市の大部勝規市長も「これから研究所として期待している。君田小中を一括して年間で利用することで、君田地区を活性化する方法を考えてきた。そういった中でこのような形となった。今後、ドローンの映像を発信するほか、さまざまな取り組みを通じて地域を盛り上げたい」と期待を寄せた。

 大森要二市議会副議長も「平成29年3月に閉鎖するまで君田小中学校は地域で重要な役割を果たしてきた。一度は役目を終えたがドローン操縦士の育成をする施設となることは大変喜ばしい。地域雇用の創出を期待したい」、茨城県議会議員の 岡田拓也氏も「ドローンの研究は場所を選ばないことが魅力。ここから巣立った人々が日本中で活躍してほしい」とあいさつした。

 総合アドバイザーを請け負ったマーケティングコンサルタントの西川りゅうじんさんは、「高萩ユーフィールド」の愛称が「君田」にちなんでいることや、制定したロゴマークが、高萩市の市章、市の名前に含まれる「萩」の英名、4つのローターを備えたドローンの外観を象徴したシンボルにしたことなどを説明。

 「知れば知るほど、この学校が地域に大切にされてきた学校であることをひしひしと感じた。明治6年から数えると144年もの歴史がある学校で、その歴史のたすきを引き継がせて頂くことは大変な覚悟が必要なこと。温故知新、不易流行の気持ちで取り組む。みなさんの後輩が、江戸時代中期の高萩が生んだ地理学者、長久保赤水の後輩としてもここで学び、切磋琢磨し、その方々が日本を高萩から元気にする人材となって巣立つことへの願いをこめた」と説明した。

 12月に開講するドローンスクールは「操縦技能コース」(3日間、158,000~)、操縦技能コース修了者が対象の「安全運航コース」(1日、29,800~)の2コ-スを準備。両方を組み合わせた「操縦技能コース+安全運航コース」(3日、187800~)もある。詳細は今後、公表する計画だ。

・「高萩ユーフィールド」
https://www.you-field.com/

・問い合わせ
info@you-field.com

国交省に認められるスクールになることを運営の柱に掲げた茨城航空研究所の五十嵐則夫社長

あいさつした大部市長

高萩市の市章は、「高萩市の“高”を簡明に図案化したもので、上部の両翼は飛躍を意味し、中央の尖剣は向上を表し、市の円満協力性と発展性を強く表現してい」るという

市章をモチーフに、ドローンを象徴するプロペラをつけてみる

高萩市の自然を代表する美しい緑にしてみる

開所式で高萩ユーフィールドの命名の理由、ロゴの説明をする総合アドバイザーの西川りゅうじんさん

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