初飛行実験で高度6000mに到達 米UAVOS とStratodynamicsの 高高度ドローン「HiDRON」

初飛行実験で高度6000mに到達 米UAVOS とStratodynamicsの 高高度ドローン「HiDRON」

 米シリコンバレーのドローン関連システム開発を手掛けるUAVOS社と 高高度無人機開発のStratodynamics Aviationは、共同で高高度ドローン「HiDRONE」の初飛行に臨み、6000mに到達したと発表した。高高度の大気の効率的なデータ収集が目的で、次回は25~30キロを目指すという。


次回は上空25~30キロメートルに挑戦 垂直落下速度をゆるめ搭載機器の破損リスクなど軽減

 HiDRONは翼長が3.4m、最大離陸重量は4.5kgで、ペイロードは1㎏。上空まではガスを充填した気球につるされて運ばれる。起動すればオートパイロットと統合された大気測定システムがリアルタイムで取得したデータを地上局に送信する。あらかじめプログラムした高度に達するか、地上のオペレータが指示を出すかすると、HiDRONがバルーンから切り離され、あらかじめ指定された着陸地点に戻る。


 11月3日の実験では、ヘリウムを充填した気球で浮上させ高度 6000 メートルに到達したところで切り離された。そこから地上におりるまでの垂直方向の速度は秒速2メートルを計測。パラシュートを開いたさいの落下速度が垂直方向に毎秒4mでであるため、それよりゆるやかなことが確認された。

 UAVOSの共同創業者で開発責任者のAliaksei Stratsilatau「最初のテスト飛行では全システムが通常通り動作した。次は25-30kmの高度で飛行できる。気圧、湿度、オゾン濃度測定装置オゾンゾンデなどの統合気象データ測定装置を搭載し、オートパイロットセンサーのデータと統合される」と話している。

 飛行中はテレメトリデータのリアルタイムモニタリングも実施。オートパイロットパラメータが調整され、さまざまな飛行モードの安全な実行を確認した。
 
 今後は、積載重量を拡大し、高度に応じて切り離し時点で3〜4m / s、降下時に3m / s以下の垂直速度を目指すという。

 なお、大気を測定する装置は現在も、上空まではバルーンで運んでいる。しかし上空でバルーンが破裂した場合、装置はパラシュートによって降下し、方向や速度を制御することができない。このため機器の紛失や破損が多く、回収費用がかさむという問題を抱えている。 HiDRONはその課題を解消することが期待されている。

https://www.uasvision.com/2018/11/19/hidron-stratospheric-aircraft-starts-test-flights/

UAVOS:
http://www.uavos.com/

Stratodynamics Aviation:
http://www.stratodynamics.ca/

ヘリウム気球につるされて離陸するHiDRONE

地上にはリアルタイムでデータが送られてくる

モニターに見入る開発スタッフ

初飛行が成功し笑顔がはじける

この記事のライター

関連する投稿


UAVOSの太陽光発電SAT-i航空機が10時間の連続飛行を達成

UAVOSの太陽光発電SAT-i航空機が10時間の連続飛行を達成

2018年7月12日。マウンテンビューの無人ソリューション専門会社UAVOS Inc.は、昼間の監視と航空写真撮影を行うように設計された太陽光発電無人機SAT-iで、10時間の連続飛行を達成した。


最新の投稿


台湾の代理店がDJIの新しい農業用ドローンの動画を公開

台湾の代理店がDJIの新しい農業用ドローンの動画を公開

2018年12月4日。先創國際股份有限公司(台湾)は、YouTubeにDJIのT16という新型の農業用ドローンの動画を公開した。16リットルのタンクで1分間に4.8リットルの噴霧が可能。


LIFT AIRCRAFTが世界初のパーソナルフライングマシンを発表

LIFT AIRCRAFTが世界初のパーソナルフライングマシンを発表

2018年12月12日。LIFT AIRCRAFT(アメリカ)は、世界初のパーソナルフライングマシンを発表し、2019年から飛行予約をスタートすると自社サイトで案内している。


【慶大×田村市】船引高校で特別講座開催 課題は「〇」と「8」を描くこと…やすやすと

【慶大×田村市】船引高校で特別講座開催 課題は「〇」と「8」を描くこと…やすやすと

 ドローン研究に取り組んでいる慶大が指導する福島県立船引高校(福島県田村市)で、ドローン特別講座が開かれ、特設ドローン部の高校生たちが、ドローン初心者の当面の目標である、「〇」や「8」の操作課題を与えられた。やすやすとこなす腕前を披露する徒もいて、操縦の上達が目覚ましい。


DRONE MEDIAが12月27日に「ドローン忘年会」開催 各メディア編集長の座談会や表彰式も

DRONE MEDIAが12月27日に「ドローン忘年会」開催 各メディア編集長の座談会や表彰式も

 ドローン専門サイトとして国内の草分け的存在、DRONE MEDIAが12月27日、「ドローン忘年会」を開きます。今年1年をふりかえり、来年を展望しようという企画です。目玉企画は「各編集長と振り返る2018年のドローン業界」。DroneTimesからも副編集長の村山繁がお邪魔します。楽しみっ!


【慶大×田村市】ドロコンたむらが定例会開催 慶大・南氏、豊富な動画で紹介

【慶大×田村市】ドロコンたむらが定例会開催 慶大・南氏、豊富な動画で紹介

 福島県田村市でドローンの利活用に関心を寄せる有志が創設した異業種コミュニティー、「ドローンコンソーシアムたむら」が12月13日、定例会を開いた。慶大ドローン社会共創コンソーシアムの南政樹副代表が、「ドローンの可能性と具体例について」と題し、映像をふんだんに使い、利活用の事例を紹介した。