米国FAAが夜間と頭上での飛行に関する規制の緩和を提案

米国FAAが夜間と頭上での飛行に関する規制の緩和を提案

米国のFAA(連邦航空局)は、年次運輸調査委員会でドローンの飛行に関する新しい規制緩和の案を提示した。新しい提案では、夜間と人の頭上での飛行を緩和する。


操縦者と機体の安全性を確保する条件で飛行制限を緩和

 FAAが提案する規制緩和の提案は2件。ひとつは、夜間におけるドローンの飛行。FAAでは、2017年12月31日の時点で、1年間に申請された4,837件の夜間飛行に対して、1,233件を承認し2,256件を却下した。却下の多くは、必要な情報の不備によるものが多く、FAAでは提案を作成した時点まで、夜間における小規模なドローンの事故報告は受けていない。こうした背景から、特定の条件を満たした機体とパイロットに関しては、承認申請を不要にした夜間飛行の許可を検討しているという。主な条件は、パイロットが夜間の飛行における十分なトレーニングと知識を習得していることと、ドローンが衝突防止のために3マイルを照射できる照明を備えることの2件。
 もうひとつの規制緩和は、人の頭上での飛行に関するもの。2016年に施行された規則では、人の頭上における飛行は原則として禁止されていた。今回の提案では、ドローンの機体別に3つのカテゴリーに分けて、飛行条件を緩和する。
 カテゴリー1は、0.55ポンド(約250グラム)以下のドローン。FAAでは、軽量のドローンは人に対する危害が少ないと判断し、基本的に頭上の飛行を許可する。
 カテゴリー2は、0.55ポンド(約250グラム)以上のドローンに対する緩和案で、機体が人に衝突した場合に、障害の程度が一定の条件を下回ることが証明できれば、頭上への飛行を許可する。
 カテゴリー3は、カテゴリー2よりも損傷におけるしきい値を高くするが、人に衝突した際に、指定した運動エネルギーによる損傷よりも軽度になることが条件となる。カテゴリー3でもカテゴリー2でも、人の皮膚を裂傷する危険性のある回転部分の露出は禁じている。
 これらの提案は、FAAの以下のサイトで公開され、60日間のコメント期間を経て正式な案として公開される可能性が高い。

https://www.faa.gov/uas/programs_partnerships/DOT_initiatives/media/2120-AK85_NPRM_Operations_of_Small_UAS_Over_People.pdf

公開されたFAAのドラフト案

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