ドローンとAIのマッチングをサポートするNVIDIAの"Inception Connect"イベント

ドローンとAIのマッチングをサポートするNVIDIAの"Inception Connect"イベント

2019年1月28日。AIのリーディングカンパニーNVIDIA(東京都)は、AIスタートアップとAIソリューションを必要とする企業をつなげるイベントプログラム「Inception Connect」を都内で開催した。


物流、インフラ点検、BIデータ解析など5社のAIスタートアップが登場

 NVIDIAは、2016年から有望なAIスタートアップを「Inception」パートナーとして迎え、世界中のスタートアップ3,000社を技術面やマーケティングなどで支援している。日本では2018年に、AIスタートアップとAIソリューションを必要とする企業をつなげるイベントプログラム「Inception Connect」を2回開催している。今回で3回目となるマッチングイベントでは、日本のInceptionパートナー約100社の中から、有力パートナーとNVIDIAの顧客などが集まった。過去2回では、全般的なAIソリューションが紹介されてきたが、今回は物流関連、インフラ点検関連、BIデータ解析関連などを取り込んだラインナップで、5社が登壇した。

プレゼンテーションに参加したAIスタートアップ企業の面々

 Automagi株式会社(東京都新宿区)は、製造ラインでの不良品画像検知、監視カメラ系の常時モニタリングなど一般的な技術から、物流業務最適化に向けた倉庫内のカメラ映像分析、画像からの荷物サイズ推定や分類、インフラ画像点検領域でのサビ検知などユニークな取り組みを紹介した。

 COGNIROBO株式会社(東京都)は、マーケティング領域に特化したデータ解析・AIソリューションを提供している。顧客の属性や購買行動履歴からのターゲッティング、会員離脱率の低減、各種予測モデルを構築し、今後はセルフサービス型アプリケーションの提供も予定している。

 株式会社BrainPad(東京都港区)は、企業データ活用に長く取り組むリーディング企業。ディープラーニングについても食品製造ラインでの画像不良品検知、コンクリートインフラ点検における画像からの劣化診断をはじめ様々な実績を持つ。

 ExaWizards株式会社(東京都港区)は、ティーチングの容易なAIロボットの開発、創薬に向けた化合物活性予測、医療画像・医療データ解析、HRテック領域で活躍している。人材予測、コーチングAI、スポーツ領域での選手画像認識に基づくコーチング、介護ケア領域でのAI活用などの実績を持つ。

 株式会社ABEJA(東京都港区)は、2012年に日本で初めてディープラーニングを専門的に取り扱うベンチャー企業として起業。製造業、インフラ業、物流業や小売業まで、150社以上のAI導入実績で得た知見・ノウハウをもとに、AI導入・活用まで一気通貫で支援している。

Automagiの櫻井将彦 代表取締役社長

 5社は、それぞれ10分のプレゼンテーション時間で、自社の紹介と得意とするAIの分野や実績などについて語った。5社の中で、AIによるインフラ点検に取り組むAutomagiは、ドローンとの連携を目指している。同社の櫻井将彦代表取締役社長は、「日本が直面する課題は、少子高齢化により日本のインフラの維持が危機的な状況にあります。インフラテックの市場は、今後12年で7倍に成長すると予測されています。当社のインフラテックAIは、深層学習による『機械の眼』により、小さな欠陥も統一された基準で疲れずに精密に診断します。人間の目視による点検や監視をAIで自動化し、将来的にはドローン+5G+AIを組み合わせた完全自動のインフラ監視ソリューションの実現に取り組みます」と語る。

ドローン+5G+AIを組み合わせたインフラテックを目指すAutomagi

 イベントの後半は、ネットワーキングタイムとして5社のAIスタートアップに、参加者が名刺交換や自社の課題を投げかけていた。
 「Inception Connect」を主催したNVIDIAのAIスタートアップ支援責任者の山田泰永氏は、「NVIDIAのAIと聞くと、自動車メーカーや製造業など、大手企業を中心としたソリューションだと思われがちですが、我々はInception Connectを通して、AIソリューションを必要としている多くの企業に、AIスタートアップの優れたテクノロジーを結びつけていきたいと取り組んでいます」と話す。

Inception Connectが目指すAIソリューションのエコシステム

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