【慶大ドローン】教室でレース、キャンパスの空撮も生配信! 千葉功太郎氏がSFCで規格外授業!

【慶大ドローン】教室でレース、キャンパスの空撮も生配信! 千葉功太郎氏がSFCで規格外授業!

 慶應義塾大学SFCのOBである千葉功太郎・DroneFund創業代表パートナーが4月9日、慶大で特別招聘教授として登壇した。授業では、教室で模擬ドローンレースをしたり、大学の敷地内でフライトしているドローンからの中継映像を映し出したりと規格外な取り組みが盛り込まれ、教室を大いに沸かせた。


「未来を創る側に」

 授業はSFCの創立30周年記念企画で、「SFCスピリッツの創造」の演題で今後7月までの春学期の期間中、社会で活躍しているOBが特別招聘教授として登壇する。千葉氏はこの日の第一回の授業を担当。以降、認定NPO法人フローレンスの駒崎弘樹氏、面白法人カヤックCEOの柳澤大輔氏ら計14人が登壇する。

 この日の授業はキャンパスにあるΘ(シータ)館にある600人を収容する階段型の大ホールで行われた。ただ、応募枠600人に対し、履修を希望する学生が900人にあふれたため、別の教室も開放し、開催会場と中継した。

 千葉氏は「きょうはドローン祭りです」と授業を切り出すと、SFC卒業後の就職、起業から現在、ドローン関係をはじめ、多くの企業に投資する投資家として活躍するまでの職務経歴を紹介。授業の中で千葉氏は、政府税制調査会などを務めた元慶大総合政策学部長、故・加藤寛氏が1993年に投げかけた「君たちは未来からの留学生」という言葉を紹介し、「みなさんにも未来を作り出す側になってほしい。きょうから14人が登壇するが、“楽単”にしてしまうのはもったいない。なるべく多くを吸収し道標として、レバレッジをかけて未来をつくってほしい」と呼びかけた。

いつものように着物姿で登壇しドローンの魅力と可能性を語りかけた千葉功太郎氏

千葉氏はステージから「未来を作る側になろう」と呼びかけた

「まだ、ない。なら作っちゃえ」

 このあと千葉氏は、現在取り組んでいる「ドローン前提社会」「エアモビリティ社会」づくりについて、イラストをまじえて紹介。2025年の六本木ヒルズを展望したイラストには、空にドローンが飛び、屋上でエアモビリティーが利用者を送迎している様子が描かれていて、「子供のころに見ていた、クルマが空を飛ぶ世の中に、まだなっていません。それなら作っちゃえ、と思っていま活動をしています。1社でできることには限界があるから、ファンドでありとあらゆる会社に投資しています」と説明した。

 ドローンやエアモビリティが活躍する未来についても、イラストを活用して紹介。犬の散歩をドローンが代行している様子、小学生が忘れたお弁当を家族の代わりにドローンが届ける様子、大型の荷物をパレットごと輸送する様子のほか、ラーメンの汁をこぼさずに運べるドローン、農業の完全無人化、隙間に入り込んで狭小地の点検ができるドローン、足腰が不自由でもバーチャルに旅行が味わえるシステムなどを紹介した。

 また、投資先の1社で千葉氏が取締役も務めるA.L.I.テクノロジーズが3月25日に行った、浮かんで進むホバーバイク「Speeder」の公開走行の様子を動画で紹介。「地上は慢性渋滞。空だと短時間で行けます。このバイクはこのGWに予約を開始します。1台1000万円です」と説明。どよめきが起きた教室に、「こんな未来を作りたい、ということがあれば、まずはやってみて、しくみやルールを作ってほしい」と訴えた。

キャンパスを空撮し生中継 富士山の姿も

 千葉氏はまた、SFC内でのドローンの飛行ルールが4月2日に緩和されたことにも言及。「キャンパス内でどんどん飛ばしてください」と話すと、教室の外、キャンパス内の憩いの場でもある「鴨池」で待機していた、空撮事業を手掛けるドローンエモーションの田口厚代表、慶大SFC研究所・ドローン社会共創コンソーシアムの南政樹副代表らに連絡をとり、スクリーンの映像を中継映像に切り替えた。

 待機していた田口氏、南氏らはドローンを鴨池付近でドローンをフライト。ドローンが搭載したカメラで撮影した映像は教室のスクリーンにフルハイビジョンでライブ配信された。教室では千葉氏が「いま高度が70メートルほど」などと映像をみながら解説をつけた。スクリーンに上空から桜の咲くキャンパスを見渡す映像が流れると教室内で「おお」と感嘆の声があがった。上空80メートルまで上昇すると、キャンパスの向こうに富士山をとらえた様子も映し出され、「みなさんがいるところ、実はこんなにきれいなんですよ。気づかないかもしれないけど」と笑いをさそった。

キャンパス内の鴨池でドローンをフライト

教室となったホールのスクリーンには、ドローンをフライトさせる映像と、ドローンがとらえた映像がリアルタイムで配信され、千葉氏が解説を加えた

教室がレース場に! しろまいさんも登場で大興奮!

 ライブ配信のあとには、レースに言及。千葉氏が「レースがどういうものか、実際に見てもらいましょう」と声をかけると、控えていたスタッフが、レース用のコースを設営。スクリーンの映像がレース仕様に切り替えられ、ステージにはしろまい(白石麻衣)さんら3選手が登場すると、ゴーグルを装着して、あっというまにリ上官たっぷりの臨時のレース場に転換した。

 教室の2階部分にはあらかじめ、レースコースを設定。照明を落とすと、コースがライトアップされてライブ感が高まり、ドローンレースに詳しい慶大環境情報学部の武田圭史教授がルールとコースを説明。スクリーンに映し出されたカウントダウンの「スタート」にあわせてドローンが一斉にスタートすると、教室内にビートのきいた音楽が流れ、一気に熱気が高まった。学生たちは、ドローンを目で追い、スマホをかざし、思い思いにドローンの世界を満喫した。

 この日の授業では、Twitter上で感想や質問を投稿すると、リアルタイムでスクリーンに投影され、それを千葉氏がフィードバックする試みも採用。学生同士でドローンの活用法について意見を出し合うワークショップのあと、「あなたが千葉功太郎に提案する、ドローンの未来事業提案」も受け付けて、学生から次々と投稿された。千葉氏はこの中のひとつを、DroneFundが事業の世界観を伝えるため実践しているイラストプロジェクトにとりこみ、「イラストにします」と表明すると、教室にどよめきが起こった。

 空撮の生配信、レース、ワークショップ、イラスト化の副賞つきコンテストなど、盛りだくさんの90分の授業は、千葉氏のドローンやエアモビリティを通じて豊かで明るい未来をつくる本気度をストレートに伝える規格外の取り組みとなった。ドローンが当たり前の選択肢となる「ドローン前提社会」も、移動の自由を確保する「エアモビリティ社会」も、平成から令和になり、その実現に向けた取り組みがさらに加速することになる。

教室がレース会場に!スタート直前の様子を学生たちが固唾を飲んで見守る

レースがスタート!機体を目で追いかけたり、スマホで撮影したりと大興奮の教室

頭上に輪を作り、ドローンの通り道を準備する学生たち

千葉功太郎さんが登壇する当日の午前8時すぎに、SFCキャンパス内の「鴨池」でフライトのリハーサルを行うドローン社会共創コンソーシアムの南政樹副代表(左)、ドローンエモーションの田口厚代表(操縦者)。千葉さんのドローン仲間たちは授業を側面からサポートするため早朝から入念な準備を繰り返した

フライトのさいの役割分担を確認

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